なぜ株式会社なのか

弁護士や会計士から「あなたのビジネスは小さすぎるので株式会社にする必要はない」と言ったアドバイスを受ける事があります。周りの人からも「まずはビジネスが回るようになってから法人化なんか考えれば良い」といった助言を貰うことがあります。

本当にそうなのでしょうか?

確かに翻訳家やアーティスト等は株式会社の設立は必要ありませんが、ビジネスを立ち上げる段階で株式会社を設立することのメリットを認識していない方が多いようです。通常のビジネスであれば「最初から株式会社にしておけば良かった!」という事も多いんです。

INCORPORATE(株式会社・LLCを設立)すると言う事には大きく分けて2つのメリットがあります。

個人の法的責任回避(有限責任)
裁判沙汰が多いアメリカ社会の中でビジネスを始めると色々な問題に遭遇します。統計では新しくビジネスを始めた会社が最初の3年で訴訟を起こされる確率は3社に1社(!)の確率です。日本の訴訟率が低いといのですが、人気テレビ番組が訴訟を扱うようになってから弁護士や起訴というのはだんだん身近になって、訴訟件数も非常に多くなってきました。
訴訟を起こされる可能性がこれほど高い中、ホームビジネスで法人化せずにビジネスライセンスだけで営業をする形態はハイリスクといえるのがお分かりだと思います。(日本で個人事業としてビジネスをしている方も同じことが言えます。)訴訟を起こされて敗訴すると、全てビジネスオーナー個人の責任となりますので、裁判所が決定した債務責任や罰則金の金銭的支払は全て自分自身が対処しなければいけないという事です。具体的にいうと、もし1ミリオンの訴訟を起こされて敗訴した場合、その金額を支払う責任はあなた自身にあると言うことです。
これを無限責任と呼び、それに対し株式会社のオーナーは有限責任しか負わず、個人の責任を問われる事がありません。例えばIBMの株を所有している個人(実質的な会社のオーナー)はIBMが倒産した場合の債務責任や会社が法律を犯した場合の罰則に対する個人的責任はありません。
特にSOHOビジネスをされている方で、家や貯金などの個人資産を有する方は株式会社でビジネスをしたほうが安心と言えるでしょう。極端な話、もし巨額の敗訴でも株式会社に1000ドルしか無ければそれ以上の責任はありません。

税金面の優遇
さてもう一つの理由には税金の優遇があります。会社のオーナーとして有する税金の優遇は大きく、会社設立費用、社用車、交際費、出張費、社員教育費、コンピューターなどビジネス用品の費用は全て税金控除(Tax Deductible)と扱われ、税金が掛かりません。また、従業員のベネフィットとしてMedical Insurance Reinburseプラン(注1)と呼ばれるものを正しく設定すれば、従業員の医療費を会社で負担するように出来ます。例えばあなたの虫歯を治すとき、歯医者の請求が保険を適用しても$500かかるといった場合、その医療費を会社が支払うという形であなたがその恩恵を享受することが出来るのです。(注1:C-Corporationの形式をとる会社のみ適用となります)
もし税金でセーブされた金額が会社維持費よりも大きければ、個人の法的責任回避を考えた場合、株式会社を設立する事によるデメリットは無いに等しいと言う訳です。

きちんとしたイメージがある
法人格を取得することによって社会的な地位を認められる事が挙げられます。
日本にお住まいの方が米国法人を設立した後に日本支店として法人格を取得する場合は法律で定められた資本金(株式会社1000万円、有限会社300万円)のハードル無しで同じステータスを得られることは大きなメリットなのです。アメリカでもビジネスライセンスだけで個人経営するより、法人としてビジネスを展開した方がイメージに差が出てきます。
また、日本ではCO.JPのドメインネームも法人にしか許されていませんから、インターネットビジネスをされる方は法人化を特にお勧めしています。

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